わたしと英語の先生
私が中学生の頃の話ですが、アメリカから先生が来て、1年間、英語の授業のサポートをしてもらったことがあります。
最初は英語が苦手ということと、人見知りということもあって、その先生と話すことも出来なくて、廊下ですれ違ったら挨拶する程度でした。
ある日、地元のイベントで英語と触れ合う機会があって、それに参加しない?と親友に誘われ、行ってみることにしました。
私の学校の人で参加している人は私と親友を含めて4人程度で、その他の学校の生徒がたくさんいました。
そして海外からやってきた先生達が10人くらいいて、驚くことに、その中に私の学校の先生がいたのです。
イベント中に、先生も私たちが学校の生徒ということに気づいて気軽に話しかけてくれました。
最初は緊張してたものの、徐々に周りの雰囲気にも馴染めてきて、色んな人と話をすることができました。
ちなみにイベントの内容は、一緒に英語の歌を歌いながらダンスしたり、クイズをしたり…と、英語が苦手な私でも参加しやすい内容だったと思います。
イベントが終わる頃には先生と打ち解けることが出来て、普通に話をすることができました。
それからは英語の授業だけでなく、先生に会えることも楽しみになっていて、先生と廊下ですれ違った時も、ちょっと話すくらいにはなりました。
ある英語の授業に、先生が「次の日曜日で故郷に帰ります」と話があって、私はとても寂しくなりましたが、最後の挨拶をするのも悲しくて、「さよなら」を言えずにいました。
土曜日に、「明日が日本にいる最後の日か…」と思いながら、部活動のため、自転車で学校に向かっていました。
するとお土産屋さんから出てくる先生を見かけました。
「あ、先生!」と行くか行かないか迷いました。
「さよなら」をするのが寂しくて。
でもどうしてもお見送りをしたくて、私は決心して話しかけることにしました。
「こんなところで会うなんて奇遇ですね」と、たわいも無い話をしたあと、
「先生、明日帰っちゃうんですね。せっかく仲良くなったのに寂しいです。」と単語単語で必死に伝えました。
「私も寂しいです。日本であなた達と過ごした毎日は楽しかったです。私が向こうに行っても元気でね。」と言ってくださり、
「先生もお元気で!」と返したあと、
お互いに「see you」と言ってお別れしました。
今、あの先生はどこで何をしているか分からないけれど、私たちのことを少しでも思い出してもらえれば嬉しいな…と私が思うように、
先生もそう思ってくれているかもしれないので、ふと思い出して懐かしく思っています。
そして、あの経験から
「苦手なこと」もちょっと踏み出してみることで、「楽しみ」に変わることがあると思うので、チャレンジしてみることの大切さを学びました。
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